目的を表す表現B be to do |
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2020年4月5日 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。 目的を表す表現の第 3回目です。 目的表現+例文をリストアップしていきますので、<つべこべ言わずに>丸暗記して下さい。全く損はしないことを確約します。 以下参考辞書サイト:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/https://www.oed.com/Oxford English Dictionaryオンラインでの年間購読料は217ポンドです。塾長は20年程前に当時豊島区の要町にあったオクスフォード大学出版局より10万円程度で購入したCD版を利用しています。 |
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その他の目的表現 番外編 前回で扱った in order (for sb/sth) to do sth{ sb=somebody, sth=something }in order that sthso as to do sthso that sthwith a view to doing sth (やや形式張った表現) 以上の表現は、<〜をする目的で、〜をする為に>、を明確に表現するものですが、いずれも動詞に掛かる副詞或いは副詞節 (副詞として機能する従節)扱いになります。 <〜は〜する目的である>との表現としては 受験参考書には be to do も挙げられています。しかし、これは強い意志でそうしたいとの人間が主体となる目的そのもの表現では無く、(未来には、将来的には)〜の役目がある、〜の責務がある、との意味になります。本質的な目的表現とはちょっとズレるものですが、本項にて詳細に説明します。 be to do sth〜する役目がある、〜をする目的である、〜する必要性があるThe positioning over the porch of statue and good luck symbols has been specifically to keep out bad elements either human or supernatural.ポーチ(屋根付きの張り出し玄関)の上に像や幸運のシンポルを配置することは、人間であれ超自然的なものであれ悪い要素を遠ざけておく特別の役目があった。(北大入試英文を改編)「役目」を「目的」、「必要性」と訳しても日本語の意味として全く問題ないと思います。= The positioning of statue and good luck symbols over the porch has been playing a specific role in keeping out bad elements even if they are human or supernatural.ポーチの上に像や幸運のシンポルを配置することは、人間であれ超自然的なものであれ悪い要素を遠ざけておく特別の役割を果たしてきた。cf. play a role in, play a part in〜に役割を果たすcf. either A or B A か B かのいずれか、ここでは名詞句ではなく、<A か B のいずれであったにせよ>の意味の譲歩節的な意味遣いです。cf. over = on 、 離れて上の方に、ではなく、この文意では、接して上に、の意味です。= People have been accustomed to position statue and good luck symbols over the porch in order specifically to keep out bad elements even if they are human or supernatural.人々は人間であれ超自然的なものであれ悪い要素を明確に遠ざけておくため、ポーチの上に像や幸運のシンボルを配置することを習慣として来た。上記の書き換えた文は人を主語に据え人の意思に拠る目的性を強調した言い換えになります。cf. specific= particular 特別の、clear, definite 明確な |
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be to do sth とはOxford English Dictionary (OED)での be の項目に以下の記述があります:16. With the dative infinitive, making a future of appointment or arrangement; hence of necessity, obligation, or duty; in which sense have is now commonly substituted.間接目的の意味(〜に対して)の to 不定詞を伴い、未来の約束や手はずを表す。斯くして未来の必要性、義務或いは職務を示すがこの意味で現在では一般的に have に代用される。・a. 能動の to 不定詞を伴って1742 Richardson Pamela III. 264, I am to thank you, my dearMiss, for your kind Letter.親愛なるお譲さん、あなたの親切なお手紙に私は有り難うと言うべきですな。= I have to thank you, my dear Miss, for your kind Letter.1814 Scott Wav. I. v. 55 Had he been to chuse between anypunishment..and the necessity?彼は何か罰を選ばねばならなくなったのですか?= Had he been obliged to choose between any punishment..and the necessity?・b. Hence, to be to seek: to have to seek, to be obliged toseek, to be in want or at a l oss.斯くして、to be to seek は to have to seek, to be obliged toseek, to be in want or to be at a loss に置き換えられる。1832 Fair of May Fair III. ii. 278 It was excusable that a man having passed so large a portion of those sixty years in a compting house, could be somewhat to seek in the economy of his social system.その60年間の大半を小ぎれいな家で過ごして来た男が人付き合いに幾らか倹約を追い求めねばならなかったろうことは納得が行く話だった。=Taking into account that a man have passed so large a portion of those sixty years in a compting house, it was excusable that he could be somewhat obliged to seek in the economy of his social system.一人の男がその60年間の大半を小ぎれいな家で過ごして来たことを考慮すれば、彼が人付き合いに幾らか倹約せねばならなかったろうことは納得が行く話だった。(家の維持にゼニが掛かるので人付き合いはほどほどにする必要があった)( cf. could be to seek in economy of his social system= could be obliged to seek in economy of his social system= could be obliged to save money for his social systemcf.could は〜することがあり得たの意、即ち、〜だったろう、と訳すと良いでしょう(以上塾長追記)・c. with inf. pass. 受動の to 不定詞を伴って1869 Freeman Norm. Conq. III. xii. 145 Normandy was to beinvaded on each side.ノルマンディは各方面から侵略される運命にあった。A is to do sth.で、@Aは〜する約束になっている、r.〜する手筈となっている、することになっている、未来がそれに向けられている、手配されている、定まっていることを表現します。The next meeting is to be held in Wednesday.= The next meeting has been arranged for Wednesday.次の会議は水曜日の手筈になっています。*be + 受け身のto 不定詞 = 運命Normandy was to be invaded on each side.≒ Normandy was fated to be invaded on each side≒ Normandy was destined to be invated on each sideノルマンディは各方面から侵略される運命にあった。Aそれから派生して、〜する必要がある need to do〜すべきである、せねばならない have to do, be obliged to do〜する役務・役目がある have a duty to doの意味が出ました。be to do の be 動詞を need, have, havea duty に置き換えれば良い訳です。基本的にこの2つの意味(@未来の定事 さだまりごと、A必要・役目)だと覚えてください。分からなくなったら、全て、〜に向かう、〜に向かうものだったと訳せば0点にはなりません。上記の最初の文も、ポーチ(屋根付きの張り出し玄関)の上に像や幸運のシンポルを配置することは、人間であれ超自然的なものであれ悪い要素を遠ざける方に特に向かう(向けて)ものだった。と訳しても曖昧性はやや出ますが意味は通ります。点は取れます。上記 OED の説明にも、必要性、義務の意味では be to do を have to do, be obliged to do (ねばならぬ)に置き換えられるとの記述があります。 be for the purpose of 〜の為である、との目的を示す意味には何ら言及されていません。即ち、本質的に人間側が強く意図した目的を表す表現ではありませんね。客観的に(半ば必然的に)〜となる、〜の役目だ、必要だ、との意味です。受験参考書を見ると、be to do の訳語として、予定・運命、義務・命令、に加え、可能(〜出来る)や意図(〜したい)を当てる記述がありました。例えば、The book was not to be found. <その本は見付けられなかった>の説明ですが、これはその本が見つけられない運命、そう言う事になっていた、の意味ですので、 確かに見つけようとする人間の側に立てば We couldn'tfind the book.となります。人間の側の営為を柔らかくして和訳表現すべきですが、<その本はどうしても見付からなかった>の方がマシでしょう。意図の説明としては、If you are to pass the entrance examination, study harder.もし入試に受かりたいならもっと勉強しなさい、とありますが、こちらは意図<〜したい>として訳すのではなく、上記Aの説明のように be を need, have などに置き換えて考えるべきです。何となれば、be to do は主語の意志、意図を表す表現では無いからです。従って= If you need to pass the entrance examination, study harder.もし入試に受かる必要があるなら、もっと勉強しなさい或いは、= If you have to pass the entrance examination, study harder.もし入試に受からねばならないのであれば、もっと勉強しなさいと解釈するのがより正しいでしょう。主語の人間側の意図を表さないと説明しつつ、意図の意味で訳すのは矛盾しています。OED などに当たって詳しい解説を参照することが大切であり、参考書や web に掲載されている解釈や説明が真に適当なものであるとは限りません。be to do には5通りの意味があるなどと延べられていますが、却って混乱する危険性があります。上に述べた様に基本は2つの意味で成立しています。それを押さえて下さい。cf. Who is to blame for the accident? だれがその自己の責任を取るのだ?意味的にはWho has to be blamed for the accident? だれがその事故の責めを受けねばぬらないのか?ですが、慣用的表現として be to blame for 〜(過失、過ち)の責任がある、となります。他に、be to be expected 予期されることだ、当然だ、の慣用的表現があります。 |
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助動詞 should は助動詞 shall の過去型ですが、基本は単純未来〜だろう、未来への意志〜して遣る、の過去表現或いは婉曲な表現となります。未来の或る時点で、〜となっているだろう→ 〜となって見せてやる→ 〜すべきだの意味の派生が should に有りますが、未来表現が意志、次いで義務表現に変遷・派生するのは、be to do の、〜することになっている→ 〜する義務・必要がある、の意味の派生に類似していて面白くも感じます。 |
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