独立不定詞と分詞の慣用表現C |
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2020年10月15日 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。 不定詞と分詞の慣用表現の第4回目です。 以下の辞書の記述を主に参考に解説を進めます:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/ |
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generally speaking= in general, generally 一般的には、通常は、基本的に、殆どに於いて*会話では、in general, generally は頻用されますが、generally speaking は耳にしません。Generally speaking..if a grand idea happens to strike anyliving architect, it is not the effect of study.一般的に言って、もし大きなアイデアが現存の建築家にたまたま思い浮かんだとしても、それは勉学の効果ではない。(=勉強したからと言って優れた建築アイデアが浮かぶ訳では無い、持って生まれた才能だ)cf. if = even if たとえ〜したにせよcf. happen to do たまたま〜するcf. an architect建築家、建築技師、設計者architecture建築物、建築術、建築学、建築様式文学者a literary man文学literaturephilosophy哲学、哲学体系、哲理、処世観a philosopher哲学者、哲人、賢人Generally speaking, most Japanese people possess the virtue of modesty.一般的に言って、日本人は謙譲の美徳を持っている。= In general, most Japanese people possess the virtue of modesty.= Most Japanese people generally possess the virtue of modesty.= Japanese people generally possess the virtue of modesty.*実は general には most of の意味が入っていますので、上記文の most は冗語ゆえ削除しても問題ありません。properly speakingformal・really: 本当を言えば、本当を言うと、正しく表現すればIt's not, properly speaking, champagne but it is very similar.正確に言うとそれはシャンパンではありませんが、大変よく似たものです。cf. be similar to 〜 〜に非常によく似ている、ほぼ同じの= be or looking almost the sameI have a table quite similar to yours.僕のテーブルは君のにそっくりだ。反対語: dissimilarThe twins are very dissimilar in temperament.その双子は気質が全然似ていない。cf. temperamentthe combination of mental, physical, and emotional traits of a person; natural predisposition.或る1人の人間の精神的、肉体的、情緒的傾向のコンビネーション、気質cf. characterThe combination of qualities or features that distinguishes one person, group, or thing from another.人やグループ、物事を他から区別する質や特徴のコンビネーション、特徴、個性cf. be like + noun 〜に外見が似ている(like の次に必ず目的語を取ります)She's a lot like her mother.彼女はお母さんにとても似ている。Do you think he looks like me?彼は僕に似てると君は思うかい?I have a dress just like that.それに似ているドレスを持ってるわ。cf. be alike2つのものが似ている(必ず動詞の後に用います)The girls look alike.その少女等は似ている。= The girls look like each other.We're more alike than not.= We're more alike than we're not alike.僕らは似てないと言うよりは似ている。→5割以上は似ている→どちらかと言えば似ている。cf. more likely than not→5割以上はありそうだ→どちらかといえば多分cf. more often than not〜ないよりある方がしばしばある→頻度5割以上だ→ usually 普通は、大抵は* than 以下の省略語を補うと意味が分かりますが、慣用的な比較表現はこの方法でも日本人には理解出来ないものが含まれます。後日、特集してコラム化する予定です。 |
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strictly speaking・being completely accurate 厳密に言えば、厳密に言うと≒ to be precise 正確に言うと、より正確には*to be more precise より正確に言うと、の表現も多用されます。There was a good turnout for the meeting - twelve of us, to be precise.会議の参加者は上々だった−正確には我々12名だった。*twelve of us の of は同格を表す ofStrictly speaking, Great Britain consists of Scotland, Wales, and England, and the United Kingdom consists of Great Britain and Northern Ireland.厳密に言えば、大ブリテンはスコットランド、ウェールズ、及びイングランドから構成されており、連合王国は大ブリテンと北アイルランドから構成される。When the more precise vocabulary is available, vagueness can be reduced, but strictly speaking, it is not eliminated.より正しい語彙が得られれば曖昧さは減らせるが、厳密に言えば除外はされない。<読み手未来>についてStrictly speaking, because our study only concerned a non-clinical sample, our conclusions should only address non-pathological functioning.厳密に言うと、我々の研究は非臨床的な試料のみに関与しているゆえ、結論は非病理学的な機能についてのみ扱う(考察する)ことになる。cf. should は shall の過去型ですが、(過去の)未来・意志、義務、婉曲(米国では would) の意味を持ちます。上記文では、(この先)〜することになる、の訳で良いと思いますが、〜を扱うことにした(意志)、と訳してもOKです。*執筆者がこの文章を書いている時点で実は結論も既に出来上がっているわけですので、日本語の〜だろう、の訳だと結論で何を扱うかについての不確かさを含む表現になってしまいます。まぁ、意思、推量、未来など多義性を持つ助詞<だろう>の使用と言うことになります。*上記 should は、文章構成の中の時間軸で後ほど結論として扱うことになる(文章の流れの中での未来)、あなたはそれをこの先目にすることになる、との、「読み手未来」ともいうべき用法です。文章の中で、日本語では、この先に〜について述べるだろう、とは通常表現せず、現在形を用いて、この先に〜について述べる、触れる、と表現するのが正しいですので、それを意識して訳してください。*日本の裁判所判決例として、「しかしながら、当裁判所は、事実の取り調べとして、当時直接・間接に証拠の収集に携わった多数の捜査官を証人として取り調べたが、その結果を合わせ考えても、結論として、これらの点に関する弁護人の主張は一つとして成功しなかつたと認めざるを得ない。その詳細については別に論点ごとに考察するであろう。」とし、後に実際考究が行われてました。*これは、「その詳細については別に論点ごとに以後考察を行う(考察が行われる)。」などとすべきで、高等裁判所の裁判官らの判決文ですが、受験英語等からの影響を受けたのかもしれませんね。幾らか勿体を付けた表現であると塾長は感じ取りました。裁判官等は自分の判決文に重みを付けたい意図はあるでしょうし、その気持ちも<オトナの事情>で理解出来ますが、判決文に於いても、基本は、簡潔にして明快な論述が求められる方向に進むべきと塾長は考えて居ます。日本語には未来形は無く、未来の日時、場所+現在形で未来を表す言語ですので、日時や場所が確定しているなら、<だろう>の使用は曖昧さを加えるだけとなってしまいます。*英語の読み手未来表現→日本語で現在形に訳す*もしこの文章をしたためた時点で、本当に結論として何を扱うのか確として決まっていない場合は、our conclusions should probably only address non-pathological functioning おそらく〜になるのではないか、などにすべきです。*should を義務の意味、〜べき、した方が良い、と訳すと間違いです。未来の〜だろう→未来に〜となっているべきだ、の英語の発想にしばしば見られる意味の派生と理解して下さい。 |
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cf. address〈問題などを〉扱う to deal with. 考察する to discuss、この用法で論文などで頻用されます。*問題を扱うと言う事は、その問題について考察することになりますね。The article addresses the issue of birth control.その記事は産児制限の問題を扱っている(考察している)。= The article deals with (or discuss) the issue of birth control.relatively speaking 相対的に見ると・said when you are judging one thing in comparison with other things:他の事物と比較(して判断)するとRelatively speaking, it's a fairly poor country.相対的に見て、それは可なりの貧困国です。→他国と比較するとその国は相当の貧困国です。plain speaking あからさまに言えば*the act of saying clearly and honestly what you think without trying to be polite:cf. plain 飾り気やごまかしのないそのままのIt's time for some plain speaking.ぶっちゃけ、何か喰わないか?cf. it's time for 〜 さあ、〜の時間だよroughly speaking 大雑把に言って、概略、あらかたRoughly speaking, that is the state of the case.概略すれば事件の現況はこんなところです。He weighs 120 kg, roughly speaking.大ざっぱに言えば 彼の目方は120 キロだ。= He weighs roughly 120 kg. |
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say, speak, tell, mension に纏わる便利な慣用的表現は多々あります。自分がまさに話そうとするその行為、内容を修飾する表現ゆえ当然と言えば当然ですね |
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