時間を表す表現 過去B |
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2021年5月25日 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。 時間を表す表現について扱います。時間に関する多様な表現がすぐに脳裏に思い浮かぶまでになると、英語の表現の幅が格段に豊かになると思います。時間の流れの中で生きている我々には、時間に関する様々な表現は寧ろ身に付けるべき必須の表現であるとも言える筈です。現在、過去、未来、期間、特定の時まで、特定の時、timeを使った表現などに分け、解説して行きましょう。過去に纏わる表現の第3回目です。 以下参考サイト:https://dictionary.cambridge.org/ |
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back in the dayidiomused for talking about a time in the past, usually when you are remembering nice things aboutthat time:過去の良かったことを思い出しながら語る時に使う、当時に遡ると、昔はねぇBack in the day, we had an apartment with a swimming pool.昔はプール付きのアパートを持っていたんだよ。An artist or producer or engineer from back in the day wouldn't think fondly of surface noise ontheir records.当時からの芸術家やプロデューサーやエンジニア達はレコードのスクラッチノイズを懐かしむ様なことはないだろう。 (レコードのノイズをノスタルジアに感じて懐かしがるのは今の者だけだ)from back in the day = from the old days昔からの、当時からのcf.will do は<現在に於いて〜したい、する積もりだ>、との強い意志を示す用法があります。そこで否定形の will not do は<現在に於いて〜する積もりは無い、〜しようとしない>、過去形の would not do は<過去に於いて〜しようとしなかった>の意志表現、或いは<現在に於ける(もしかすると)〜しようとしないだろう>、の意志の婉曲、推量表現となります。即ち would, would not は過去の事なのか現在の事なのか曖昧性を含みますが、文意から適宜判断して下さい。これが英語が時制に於いて曖昧性を持つ言語であることの1つの証左です。明確な未来時制を持たず(be going to do は意志の意味合いはまだ低く、場合に拠っては純粋な未来表現)、意志・推量と未来を分離させない will, would, shall, should を使用する点で特に初学者は混乱するでしょう。因みにフランス語では動詞に未来時制の活用形を持ちます。また日本語にも未来形は無く、現在形+未来を表す時間表現の組み合わせで未来を表現します。日本語の、〜するだろう、は厳密には推量表現になります。こんな塩梅で、英日、日英間の時制に纏わる表現の訳出は一段と混乱する訳です。*時制に関しては、塾長のコラム 2019年9月20日 『日本語には未来形がない』https://www.kensvetblog.net/column/201909/20190920/ を参照下さい。*would の他の用法used to talk about things in the past that happened often or always過去の一時期にしばしば或いは常に起きていたことを言う、良く〜したものだHe would always turn and wave at the end of the street.彼は通りの終わりでいつも振り向いて手を振ったものだった。(現在もそうしている可能性があります)cf. used to dodone or experienced in the past, but no longer done or experienced:過去に行った或いは経験したが今は最早行ったり経験したりすることはない、嘗ては〜したが今は遣っていないI used to eat meat, but now I’m a vegetarian.昔は肉を食べたが今はベジタリアンだ。We don’t go to the movies now as often as we used to.今は嘗てしばしば行ったほどには映画には行かない。<嘗ては頻繁に映画に行った>vs.<今はそれ程頻繁には行かない>の対立概念です。cf. not as often as 〜ほど頻繁ではないWe don’t go to the movies now as we used to.嘗てそうしていた様には映画には行かない。→嘗てそうしていたのとは違って今は映画に行かない。cf. not as 〜と違って〜ではないAt the same time, we must note that, despite the march of technology, the targets associated with our directive from back in the day have by no means been met.また同時に、技術の進展があったにも拘わらず、我々が指令した昔日からの目的が全然達成されないままであることを記さねばならない。= However, we must note that, despite the march of technology, the targets associated with our directive from back in the day have by no means been met.しかしながら、技術の進展があったにも拘わらず我々が指令した昔日からの目的が全然達成されないままであることに、我々は注視せねばならない。cf. neet the target 目標を達成するcf. at the same time*2つの意味を持ちますa. simultaneously 物理時間的に同時にWe arrived here at the same time.我々はここに同時に着いた。b. while saying this, nevertheless, however, yet, stillそう言う一方で、〜にも関わらず、しかしながら(制約、説明、対照を導入するのに用いる用法)*日本語の<同時に>は、複数要素を並列する用法も含みますが、この場合、at the same time を用いて英訳することは出来ません。at the same time 「同時に」は、時間的に同時か、或いは対立的概念を含む必要があります。back and forth前後に、あちこちに (場所を示す)back to square one振り出しに戻って (ゲームボードから) |
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cf. backwards反対方向へ、前後逆方向へ、間違った方向へ*ward方向を表わす形容詞・副詞を造る接尾語 suffix、 〜の方向へ(の)、〜に向けて(の)副詞の場合は英国では複数形 wards となることが多い様です。〜方、の名詞にもなります。forward 前方に向かって(の)、将来に向けて(の)look forward to 〜 〜を楽しみに待つonward この先ずっとfrom this day onward 今日以後the homeward journey ふるさとへの旅; 自宅への帰り旅.eastward東に向かって(の)、東方へ(の)awkward(雰囲気が)気まずい= in the wrong direction," from awk "back-handed" + adverbial suffix - weard (ward)間違った方を向いた→ clumsy, wanting ease and grace in movement 不器用な、ぎごちない→embarrassed, ill-at-ease 気まずいcf. -wisesuffixin this way or in this direction 〜の方向に、遣り方でclockwise 時計回りにlengthwise 長手(ながて)方向にinformalrelating to a particular thing, in terms of a particular thing 特定の物に関連してWhat shall we do food-wise - do you fancy going out to eat?食いものに関しては何をしようか、外食したいかい?Money-wise, of course, I'm much better off than I used to be.ゼニに関しては勿論嘗てよりはずっと暮らし向きはいい。What do we need to take with us clothes-wise?服に関しては何を持って行く必要がある?We were very lucky weather-wise yesterday.昨日は天気に関しては我々はとてもラッキーだった。*知っていると便利な prefix 接頭語、suffix 接尾語については別コラムで詳細に採り上げる予定です。cf. have it backwards*物事を逆の考え方をしている、間違った(逆の)解釈をしているhttps://www.voakorea.com/korea/korea-politics/peace-declaration2020.9.24 7:00元・首席国務次官補のE・リビヤ(Evans Revere)氏のVOAの質問に対する答弁:(註:米本国VOA の website https://www.voanews.com/にはこの文章は見つけられませんでした)“With all respect, I think President Moon has it backwards: Declaring an end to the Korea War is not the key to achieving denuclearization and the establishment of a permanent peace on the Korean Peninsula. Achieving the denuclearization of North Korea and establishing a viable peace are the necessary conditions for permanently ending the Korean War.”「失礼ながら文大統領は間違った逆の考えをしていると思う。朝鮮戦争の終戦宣言が非核化や朝鮮半島の恒久的な平和の(ドアを開く)鍵となるのではない。(それとは逆に)北朝鮮の非核化を実現し存続可能な平和を確立することが朝鮮戦争を金輪際終わらせる必要条件となるのだ。」*VOA掲載の要人の発言は、キビキビした高度な内容の時事英語とはどのようなものかを学ぶに最適です。もって廻った様な文学的修辞は無く、端的にまた正確に自己の主張を述べる英語です。これは VOA が外交に関わる発言、報道ゆえ、曖昧性を含んでいてはならず、明確な意思を相手国側に誤解無く伝達する使命を持っているからです。一定以上の力をお持ちの方は、記事を毎日眺め知らなかった表現を学習すると短期間で実力を飛躍させられると思います。youtube に数多掲載の英語講座の様な、ぬるま湯的な知識の切り売りレッスン−例外は有りますが殆どが非英語圏の学習者或いは英語圏の中高生の再学習用途に留まります−を幾ら学ぼうが単なる友人との日常会話レベル以上の技量は身に付きません。タダでぞんざいなレベルの会話−北米で計3億人が毎日話しています−が習得出来る様になり大得ではありますが。cf. with all (due) respect(不賛成・批判を述べる前に添える決まり文句) 失礼ながら, お言葉ですが |
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