法助動詞 modal verbs と関連表現A |
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2022年11月25日 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。 英語表現の1つの山である条件文について既に解説しましたが、その中で will, would などの助動詞(正式には法助動詞 modal verb と呼ぶ)が頻繁に、或いは必ずと言って良いほど登場しました。そこでこの先暫くの間は、法助動詞並びにその関連表現について深い切り込みを与えようと思います。意味用法について完全な自信を持てない方には見直しの参考に大きな力となろうかと思います。これまでに断片的に触れて来た表現も数多く含まれますが、復習がてら再確認して下さい。解説の第2回目です。 英国ケンブリッジ英語辞典の用例を主に参考に解説を加えて行きます。 https://dictionary.cambridge.org/https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/modal-verbs-and-modalityhttps://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/modal |
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modal verbs の意味用法 概論@*法助動詞や他の様相表現は、起こり得る事実について意見や態度を表明したい時に、或いは起こり得る行動を制御したい時に利用されます。様相表現は全て話し手や書き手の世界観についてのものになります。*文章の主語が主体となるものではなく、第三者的な態様、様相に関する叙述を行う表現であることにご留意下さい。以下比較:He’s her brother. She told me.彼は彼女の兄弟です。彼女は私に言った。(私はこれが確かな事実であることを知っています。それについて自分の意見を表明しているのでは無く事実として述べています。)He must be her brother. They look so much alike.彼は彼女の兄弟に違いは無い。二人はとても似ている。(私は私が持って居る証拠ゆえに事実についての意見を表明しています。)Jan always goes with us.ジェーンはいつも私たちと一緒に行きます。(この行動に対して私は態度も意見も表明していません。)OK. Jan can go if she’s finished.オーケー、ジェーンは仕事が済んだら出掛けられるよ。(私は起こり得る行動を制御しています。ジェーンに許可を与えています。)-------------------------------------We can divide most modal words and expressions into two types of meaning:*殆どの様相の語や表現は2つの意味に分ける事が出来ます。*1つには、確実性、可能性、蓋然性や疑いの程度について話す時にこの表現が利用されます。*現在、過去、未来であれ、話者や書き手は物事がどの程度確かなのかを決定して述べます。1つの事実について予告したり推定したりする訳です。Paula can’t be home yet. It’s impossible. She left 10 minutes after us.ポーラはまだ家に戻れないよ(家に居る筈が無い)。不可能さ。彼女は僕らの10分後に出たんだから。(可能性ゼロの can't)There’s the phone. That’ll be Mum.電話が鳴ってるわ。ママだわ。(will = probably、蓋然性の will)I may go. I haven’t decided yet.僕は行けるけどまだ決めてないよ。(may = can)*2つ目の用法は、話者や書き手が、行動を制御したり指示したい時、許可を与えたり与えなかったり、義務や必要性について話したり、世界がどのようになって欲しいのかについて話す時に利用する表現です。The speaker or writer wants to control or ‘direct’ the action. They give and refuse permission. They talk about obligation and necessity. They talk about how they would like the world to be:You can come if you’re good.もし良い子にしてるなら来てもいいのよ。(許可の can)You mustn’t worry so much about her.彼女についてそんなに悩んではならない。(禁止の mustn't)You may go now. (formal)今行っていいよ。(許可の may)He should take more care.彼はもっと注意すべきだ。(義務の should)Tell Jen she needn’t bother about the washing up.ジェンに食器洗いの労は不要だと伝えて呉れ。→ジェンにわざわざ食器洗いをしなくて良いと言ってくれ。(必要性の need)-------------------------------------cf. bother(MAKE AN EFFORT)to make the effort to do something:何かをする為の努力をする[ + to infinitive ] He hasn't even bothered to write.彼は書こうとする努力すらしない。You could have phoned us but you just didn't bother.君は僕らに電話出来たろうがそうしようともしなかった。You won't get any credit for doing it, so why bother?そうしても君は面目を施せないだろう。それなのにどうして頑張るんだい?not bother to do / bother doingわざわざ〜しない[ + -ing verb ] Don't bother making the bed - I'll do it later.わざわざ寝床を整えなくていいですよ。あとで私が遣りますから。 |
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複数の異なる意味を持つ modal verbs の例@*しばしば同じ法助動詞が異なる表現の為に利用されます。*前後の文章の意味の流れ(文脈 context) から、その正しい意味を判断します。以下各意味の例:-------------------------------------*really certain本当に確からしいwillMy birthday will be on a Monday this year.私の誕生日は今年は月曜日になるわ。won’tI won’t have a party.私はパーティは開きません。shallI shall have plenty to tell you when I see you.君に会ったら言いたいことが沢山あるよ。shan’tI shan’t ask you to come again.もう一度来てくれと君には頼まない。mustThe cakes must be ready soon. They’ve been in the oven for an hour.ケーキはすぐに準備出来るに違いない。オーブンに1時間入れてあるから。can’tYou can’t be hungry. You had a huge lunch.君が空腹とはあり得ない(筈がない)。君は昼飯をどっさり食べたし。-------------------------------------*very likelyとてもあり得そうだshouldThe traffic isn’t heavy. We should be there in an hour.道路は混雑していない。我々はそこに1時間後には居るだろう。= The traffic isn’t heavy. We will be there in an hour.*should には、〜すべきだ、の意味もあります。ought toThe traffic isn’t heavy. We ought to be there in an hour.道路は混雑していない。我々はそこに1時間後には居る筈だ。*ought to には、〜すべきだ、の意味もあります。-------------------------------------*possible 可能性かもしれない、 あり得るmayShe may be a friend of Richard’s.彼女はリチャードの友達の1人かも知れない。mightShe might be a friend of Richard’s.ひょっとすると彼女はリチャードの友達の1人かも知れない。couldShe could be a friend of Richard’s.ひょっとすると彼女はリチャードの友達の1人であり得る。 |
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