英文長文読解 短期集中 個別指導 

強調構文7  It-cleft文 と wh-cleft文          

KVC Tokyo  やり直し硬派英語塾

                               





















https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/























































































































































塾長のコラム 2026年3月1日






強調構文7



2025年3月1日

 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。

 今回シリーズからは強調構文について解説していきます。以前に一度軽く解説しましたが今回からは復習がてらじっくりと濃厚に進めて行きます。

 話し手或いは書き手が文中のある語句の持つ意味を強めて叙述したいシーンは極めて日常的に見られる事なのですが、それを文法用語では強調 (=強勢 Emhasis )と呼称します。実際に言葉が話されている場は、tone (語気)、intonation イントネーション、gesture ジェスチャー、或いは顔の表情などで強調を表すことが出来ますが、書き言葉に於いてはそれが能わず、代わりに、①語句を反復する、②他の語句を添える、③語句の配列順序を変更する(倒置)、④特殊な構文を用いる、⑤特殊な疑問文(修辞疑問)を用いる、などで強調を表すことになります。実のところ、これまでに触れて来た各種の構文とは大きく異なり、これらの方式からどの文言が強調されているのかはほぼ確実に把握し得、そこに曖昧性は存在しません。逆に曖昧性があれば、特定文言を明確に強調し得ない事にもなってしまいますのでこれは頷けることだと思います。まぁ、理解は至極ラクでしょうね。読み手側が文脈から文章の意味を汲み取ったりする必要性はありませんし、解釈に迷ったりする事も無い訳です。強調表現に関して一通り説明して行きますので、頭にインプットしておくと、確実な、大きな力となります。この先の予定としては、各種英語構文の内、-やや難解な倒置構文、省略構文、-を中心に大方この順序徹りに触れて行く予定です。本シリーズの第7回目になります。

英国ケンブリッジ英語辞典並びに Collins 英語辞典の用例を主に参考に解説を加えて行きます。

https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/cleft-sentences-it-was-in-june-we-got-married


UNLA ( アルゼンチンのラヌス国立大学、Universidad Nacional de Lanus )サイトに掲載の資料も参考にしています。

https://language2unla.wordpress.com/wp-content/uploads/2018/09/language-ii-module-5-inversion-and-emphasis_with-numbers.pdf

 (これは Advanced English Practice, M. Vince;  A Communicative Grammar of English, G. Leech などの書籍から Inversion とEmphasis の章を抜き出して寄せ集めたものになります。)


『TIME 誌に見られる分裂文と疑似分裂文』 千葉真美子 時事英語学研究  1997 年 1997 巻 36 号 p. 27-35

DOI  https://doi.org/10.11293/jaces1962.1997.36_27

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaces1962/1997/36/1997_27/_pdf/-char/ja


『チャート式 英文解釈』 鈴木進、数研出版、昭和51年、特殊構文第5章 強調構文

 ここの基本的構成並びに(難解な)例文を幾つか参考にしていますが、塾長なりの視点から批判的検討を加え、また一部、より現代的な、或いはより正しい明確な表現となる様、書き換えたものも併記しています。






Grammar:  Giving  emphasis in English - BBC English Masterclass

BBC Learning English  2016/09/19

https://youtu.be/P7dcdEoNA_E


cleft  sentence 分裂文構造、即ち it is ...that 形式を用いての

強調表現について簡潔に説明が為されます。





強調構文7




*文中のある語句の持つ意味を強めることを強調 (=強勢 Emphasis )と言います。

*実際に言葉が話されている場面では、tone (語気)、intonation イントネーション、gesture ジェスチャー、或いは顔の表情などで強調を表すことが出来ます。

*しかし書き言葉に於いては、それが能わず、代わりに、①語句を反復する、②他の語句を添える、③語句の配列順序を変更する(倒置)、④特殊な構文を用いる、⑤特殊な疑問文(修辞疑問)を用いる、などで強調を表すことになります。




強調構文の例文(つづき)

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*以下の2つの文章を一点の濁り無く、完璧な和訳に仕立て上げる事は出来ますか?

*平易な英文ゆえに流し読みして大意はすぐに掴めると思いますが、完全な日本語にもって行く訓練を欠かさずに行って下さい。

*個々の英文を一言一句から揺るがせにせずに検討を加える思考過程が、英文読解力を飛躍的に高める極意です。

*ご自身の専門分野(特に文学、法学、哲学などのいわゆる文系分野)の論文や評論等でこれを行うと、底堅い実力が付きます。


  She gave me a polite little nod and withdrew. I  wondered  how  on earth it came about that a funny old English woman like that should be the  landlady of a hotel in Asia Minor. It was not easy to  make  her  acquaintance, for she knew her place and she kept me at a distance. It was not  for nothing that she had been in service in a noble  English  family.  (弘前大)


 彼女は礼儀正しく小さくうなずくと身を引っ込めた。一体どんな経緯で、あんな風変わりな年老いたイギリス人女性が小アジアのホテルの女主人になったのだろうと私は不思議に思った。彼女と知り合いになるのは困難だった。彼女は自分の立場をわきまえていて、私とは距離を置いていたからだ。彼女が過去にイギリスの高貴な家に仕えていたことも、全然無駄ではなかったと言う訳だ。(弘前大)


*長々としていますが平易な文章です。

*how  (on earth)  一体どんな経緯で


*it was not for nothing that she had been... これは She  had  not  been  in service in a noble English family for nothing. の強調構文(not を前に出す)とも考えられますし、That she had been in service  in  a  noble  English  family was not for nothing の文にて. it を that clause の仮主語として前に出した構造とも読めます。いずれの場合も not for nothing 無駄ではなかった、の文言が強調されています。

*理由の気持が込められている記述と解釈します。~と言う訳だ


*come about = to take place, happen

* how/why it came about that ~どうして~なことになったのか、の表現で頻用されます。

*should 驚きの感情を表すshould です。~だなんて


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  It was, of course, the women of England, led by  Mrs. Pankhurst,  who  fought the pioneer battles that have resulted, not only in England, but  in   America and  Europe, too, in equality with  men. It  was  in  this  century and in this country that the age of the free women was born and  nourished.  A hundred years ago, women had no  vote,  few  property rights,  and could not enter politics or the professions. Today, after a  bitter  and stubborn fight, an Englishwoman is every  bit  as  good  as an  Englishman. ( D. Frost & A. Joy)


 無論、英国のみならず米国や欧州に於いても、その結果として男性との平等を実現した先駆的な戦いを繰り広げたのは、パンクハースト女史に率いられた英国の女性たちであった。自由な女性の時代が産声を挙げ育まれたのは、正にこの世紀、この国であった。100年前、女性には選挙権は皆無で財産権もほとんどなく、政治やまともな職業に就くこともできなかった。今日、苦しく粘り強い戦いの末、英国女性は英国男性と同等の地位を得るに至ったのである。(D.フロスト&A.ジョイ)


*こちらも長々としていますが平易な文章です。

*因みにパンクハースト女史は英語圏なら誰でも知っている人物です。

*It was....who 強調構文です。

*It was in this century and in this country that  the  age  of  the  free women was born ...→ The age of the free women was born ...in this  century and in this country  強調構文です

*profession 「(知的)職業」  まともな職業  the professions とは「神学、法律、医学の三職業」を意味します。

*every bit as...as = ~に劣らない、(事実上)~も同様   

 every bit as good as のコロケーションで使われる事例が殆どです。



参考

Emmeline Pankhurst 女史のスピーチ

https://www.theguardian.com/theguardian/2007/apr/27/greatspeeches

Great speeches of the 20th century: Emmeline Pankhurst's Freedom or death

This speech was delivered in Hartford, Connecticut on November 13 1913

*平易な、分かり易い英語です。

*この時、平塚らいてう女史は27歳ですので当然影響は受けていたでしょうね。


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It is/was not until S1V1 that S2V2.

 S1V1してから初めてS2V2する

*毎度おなじみの!受験や模試等に頻出の定番表現です。

*構文形式から強調構文だと解釈する以前に、そのまま前から語順通りに訳出する型を覚えて下さい。

*これは、(S2 not V2) until (S1V1). 即ち、S1V1 するまでS2V2 しない、の強調構文化ですが、その際に否定語 not が 前に置かれたままになることに留意して下さい。


It was not until he was thirty that he started to  paint  pictures.

 彼が絵を描きはじめたのは30才になってからのことでした。→30才になってはじめて彼は絵を描きはじめたのです。

*He didn't start to paint pictures until he  was  thirty. が強調しない状態の文です。

*not は前方の位置をキープしています。


It was not until the shadow of the forest had crept  far  across  the lake and the darkening waters were still that we rose reluctantly to put  dishes in  the basket and start on our  homeward  journey

 森の影が湖面に長くひっそりとのびてしまい、暮れてゆく水面が静かになってから漸く、私たちは気のすすまぬままに立ち上がり、食器皿を手籠に押し込み家路についたのだった。


*do A to do B  これは、Bする為にAする、とは訳さずに、do  A  and  do  B と、動作の連続、結果風に訳すと良い場合が多いです。


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CLEFT  SENTENCES  | a dvanced complex sentences in English + TEST!

Arnel's  Everyday English 2023/02/10

https://youtu.be/Dj0ePce_xmE

it is + new  information  that  +  old information と見倣す事が出来ます。

前言の誤りを訂正する場合にも利用出来ますね。ダメ押しで復習して下さい。





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cleft sentence 分裂文とは何か?


*ここで文法的な説明を一通り行っておきましょう。


*cleft とは(岩に)裂け目が出来て居る、の意味です。

*日本語に直訳すると、分裂文となりますが、日本語の分裂とは完全に2つに分離しているの意味合いが有り(例:細胞分裂、核分裂)、亀裂が出来て居るがまだくっついているとの意味合いには捉えにくく、特に初学者の方には違和感を覚える文法用語でしょう。

*ひび割れ文、と訳すと語感はまだ近いです。


*特にスピーキングに於いて、聴き手側には既に理解されていることと、及び聴き手側には新しいことを結びつけるために、分裂文の構文を用います。

*本来的に通常の文で済ます内容を前後2つに分離し、新しく付け加えられる情報に相手の注意を引きつける、即ち、<注目して欲しいのはこれなんだよ>、と強調する用法です。

*倒置用法の一種ですね。


*構文としては以下の2通りあります。以下解説して行きます。


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1.It-cleft 文


*繰り返しになりますがここでもう一度説明します。


*最も一般的に利用される強調構文形式です。会話などでも頻用されます。

*聴き手側に対して注目させたい語句、即ち強調したい語句を、 It  is/was ...that  で挟みます。

*学校英語で言うところの正しく強調構文ですが、文法的にはいわゆる分裂文と呼称されます。

* It is/was に続く語句は聴き手には新しい情報であり、一方、that 以下には相手が既に理解している情報を記述します。

*新→古の順序ですね。~なんですよ、と聴き手側に念押しをする様な意味合いになります。

*従って、It's seven o'clock. の様な文では、新たな情報の強調のしようがなく、強調構文を作る事が出来ませんし、作る意味も有りませんね。

*人が強調される場合は It is/was...who を使うことが出来ます。

目的語が強調される場合に限り、informal なシーンではしばしば that/  who が省略されます

*逆に言えば formal な場では that/who は省略しません。

*強調される語句が複数形であっても、It is/was と単数のままです。

*It isn't/ wasn't と否定形も利用出来ます(否定概念の強調)。元の文にて使われている not を強調構文作成時に抜き出して前に持って来る形になります。


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A: Sharon’s car got broken into yesterday, did  it?

 昨日シャロンの車が壊されたんだろ?

B: No. It was Nina’s car that got broken  into!

 いいえ、侵入されたのはニーナの車よ!


ここに於いて

Focus (new information): it was Nina’s car

 焦点(新しい情報):それはニーナの車だった。


Understood already (old information): a car got  broken  into。

 すでに理解している(古い情報):車が壊された


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A: You’ve met my mother, haven’t you?

 私の母に会ったことがあるんでしょう?

B: No, it was your sister (that) I met!

 いいえ、会ったのはあなたのお姉さんよ!


ここに於いて

Focus (new information): it was your sister

 焦点(新しい情報):それはあなたの妹だった。


Understood already (old information): I met  someone  in  your  family

 すでに理解している(古い情報): あなたの家族の誰かに会った。


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It was my husband who (or that) you spoke to on the  phone.  (or  It was my husband you spoke to on the phone.)

 あなたが電話で話したのは私の夫です。(または It was  my  husband  on the phone.)


It’s the parents who were protesting most.

 最も抗議していたのは両親です。


It wasn’t the Greek student who phoned.

 電話をかけてきたのはギリシャ人の学生ではありません。


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2.Wh-cleft 文


*Wh-cleft文は whatで始まることが多いですが、why、 where、 how などを使うこともできます。

* 疑問詞で始まる部分は名詞節であり主語を構成します。

*それゆえ正確には、~と言う事、と、名詞として訳します。

*wh節に含まれる情報は一般的に古い情報や理解されている情報であり、続く節に含まれる情報は新しく注目されている情報になります。

*古→新ですね。

*上に述べた it-cleft 文とは与える情報の順序が逆になります。

*日本の英文法では疑似分裂文などとも呼称されます。


*構造的には SVC の文をCVS に倒置し、補語 C を強調しているだけです。

*それゆえ倒置を用いた単なる強調構文とも言えますし、わざわざ疑似分裂文なる名を与えて区別する迄もないと塾長は考えるのですが。

*従ってそのまま SVC に戻しても正しい文になります。


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A:  I don’t know what to cook for them. I don’t  know  what  they  like.

 何を作ってあげたらいいのかわからない。彼らの好みがわからないんだ。

B: What they like is smoked salmon.

 彼らが好きなのはスモークサーモンだよ。


ここに於いて

Understood already (old information): we are talking  about  what  they like to eat

 すでに理解している(古い情報):私たちは彼らの好きな食べ物について話している。


Focus (new information): they like smoked salmon

 焦点(新しい情報):彼らはスモークサーモンが好きだ。


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A: This remote control isn’t working.

 このリモコンは動かない。

B: What we need to do is get new batteries for it.

 新しい電池が必要なんだ。

*to get とすべきですが、下記の All+S+V の構文と同じく、口語では通常 to は省略されます。


ここに於いて

Understood already (old information): there is  something  that  we need to do to fix the remote control.

 すでに理解している(古い情報):リモコンを修理するために必要なことがある。


Focus (new information): we need to buy new  batteries

 焦点(新しい情報):新しい電池を買う必要がある。



All+S+V is (to) do.

*この表現も一種の疑似分裂文と言えます。

*all = the only thing ですが、~すべき事は~だけだ、~しただけなのに、の語りで頻用されます。

*文法的には to 不定詞の名詞用法がSVC文型の補語Cに相当しますが、慣用的には一般に to が略されます。


I don't know why Emily was so offended.

 エミリーがなぜそんなに怒ったのかわからない。

All I did was (to) ask her a question.

 彼女に1つ質問しただけなのに。


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It-cleft文と Wh-cleft文の、談話中に使用される場所の違い


 『TIME 誌に見られる分裂文と疑似分裂文』 にて、千葉真美子氏は、TIME誌に於いて調査した結果、「分裂文は談話の始まりと終わりでほぼ同数利用されているが、これは前提部分で提示される情報 (塾長註:that 以下の内容) が読み手の意識の中にあるかどうか必ずしも要求されないからであり、一方、「疑似分裂文は前提部分で提示される情報が読み手の意識の中にあることが要求される。従って記事の冒頭では見出しや読み手の背景知識などのごくわずかな手がかりを元に状況設定しなければならないので、談話の始めでは使い難い。」、また疑似分裂文は「構造上、焦点が最後に来るため、読み手に書き手の意図を強く印象づけることができ、記事の余韻を残すのに役立つので、談話の終わりで多く用いられる。」、と考察を加えています。