英文長文読解 短期集中 個別指導 

省略構文4 Textual ellipsis 構文としての省略4  

KVC Tokyo  やり直し硬派英語塾

                               





















https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/























































































































































塾長のコラム 2025年5月15日






省略構文4



2025年5月15日

 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。

 今回シリーズからは省略構文について解説していきます。これまで各所で折に触れ解説してきましたが、それの集大成版、纏めとなります。日本語でもそうですが、前言に出て来た単語や語句をそのまま繰り返すと文章がくどくなってしまいます。判り切っている文言は省略すると、文章の風通しが良くなり、また文字数も減らすことが出来て省スペース化出来ますね。これにも様式、型があり、<このような表現では文言を省略して良い>とのある程度のワクがありますので、それを押さえておくと、何が省略されているのかを正しく把握することが出来ますし、また自分が英作する際にも役立てることが出来ます。まぁ、構文理解と言うよりは、表現の問題として理解するのが正しい様にも思います。省略表現に関して一通り説明して行きますので、頭にインプットしておくと、確実な、大きな力となります。省略構文の第4回目となります。

英国ケンブリッジ英語辞典並びに Collins 英語辞典の用例を主に参考に解説を加えて行きます。

https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/ellipsis


『チャート式 英文解釈』 鈴木進、数研出版、昭和51年、特殊構文第6章 省略構文

 ここの基本的構成並びに(難解な)例文を幾つか参考にしていますが、塾長なりの視点から批判的検討を加え、また一部、より現代的な、或いはより正しい明確な表現となる様、書き換えたものも併記しています。


https://eigokotowaza.net/proverb/b.html

 英語ことわざ辞典






Omitting ≪ that ≫ in English -Part 2

eslenglish24  2023年6月27日

https://www.youtube.com/shorts/RaLGA58qW-Y

now that = because;  so that = in order that

の that は省略可能です。now, so が単独で現れ、文意が

掴めない時は that を補って考えると良いでしょう。





Textual  ellipsis 構文としての省略4




2.主に慣用による省略 (続き)


*こちらは主に定型的な表現中に於ける省略になります。


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h. 接続詞 that の省略


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註: that の支配域について


A.  I thought [that] I was mistaken and that what  he  had  said  was true.

 私は自分が間違っていると思ったし、彼の言ったことが本当だと思った。


= I thought [that] I was mistaken, and  [I  thought]  that  what  he had said was true.

= I thought, "I am mistaken." In addition, I  thought,"  What  he said is true."

= I thought, "I am mistaken and what  he  said  is  true."

 私は自分が間違っていて彼の言ったことが本当だと思った。

*be mistaken about = be wrong about 〜を間違う



B. I thought [that] I was mistaken and what he had  said  was  true.

= I thought, "I am mistaken", and what he said is  true.

 私は自分が間違っていると思ったし、実際、彼の言った事は本当だった。


しかし、B は言葉の音の流れから、

= I thought, "I am mistaken and what  he said  is  true." と通常はA と同様に解釈されます。

*この解釈法は最初の that が文末まで及ぶ、詰まり、that 以下は1つの内容の固まりだ、との考え方に一致します。

*耳から聞く場合、and の前で明確にワンポーズが置かれてないと、1個の文章として通常は理解される訳です。

*等位接続詞 and が、<A.同時性を表す and> と、<B.時間差・連続性を表す and> の両意を持つ事に起因する曖昧性、意味の揺らぎが現れている、と言えます。


*what 以下が動詞 thought の支配下に無いことを明確に示したいのであれば、最初から

  I thought I was wrong. In fact, what he  said  was  true. などと分離して表記すべきです。

*この表記にて、<思った事 thought> と、<事実であった事  in  fact> の対比で文意が明確になります。

*2つの文を and で繋ぐ表記自体に曖昧性(同時なのか別個なのか)を残しますので、鋭い明確性を求めるなら、節の前の and 使用は避けた方が良いでしょう。


*2番目の that は省略出来ない、と学校英語では強調されるのですが、文末まで that-clause の支配の内にあると見做してOKの場合は多いです。

*即ち、2番目の that も省略して構わないし、明確に別の意味として立てたいなら最初から別文に作文すべきだ、との考えです。

*実際のところ、that-claus 内には、主節と副節を交えた複文であろうが、等位接続詞 and, but, or で繋ぐ文であろうが何でも自由に取れます。

*詰まり、複雑な構造の文であろうと、先頭にのみ that  を添えれば、that-clause (名詞節)が作れてしまうとの按配です。


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I am absolutely sure [that] I have met her somewhere  before.

 以前どこかで彼女に会ったことがあるのは絶対間違いない。

= I'm absolutely certain of having met her  somewhere  before.


Are you afraid [that] you won’t get a job when you  leave  college?

 君は大学を出たら仕事が見つからないことを恐れているのか?

= Are you afraid of your not getting a job when you  leave  college?

*leave school には、卒業する、学校を辞める、の2通りの意味があります。


I knew [that] something terrible had happened.

 私は何か恐ろしいことが起こったと知っていた。


Maureen was glad [that] we had called in to see her.

 モーリーンは私たちが彼女に会いに電話したことを喜んでいた。

*感情を生じた理由を示す that です。


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Now [that] she is rich and famous, she is constantly being besieged by appeals for aid

 金持ちで有名になった今、彼女は常に援助の要請を受けている。


*理由を表す now になります。今や〜なので


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*so...that 構文(これは強調表現です)の that も省略可能です。


The tears were streaming so fast [that] she could not see.

 涙の流れが速く、彼女は目が見えなかった。


The deal seems so attractive [that] it would be ridiculous to say no.

 この契約はとても魅力的なので、断るのは馬鹿げている。


Frescoes are so familiar a feature of Italian churches [that] it is easy to take them for granted.

 フレスコ画はイタリアの教会ではとても馴染み深いものなので、それらを当たり前と思うのは簡単なことだ。


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*連語 so that の that も省略出来ます。(目的/結果の that、そんでもって〜だ)

節頭の so の意味の取れないときは、その後ろに that が略されていないか考えます。


Pass it on to her so [that] she can think things through and knows where to turn when she comes to her senses.

 それを彼女に伝えて、彼女が物事をよく考えるようにし、正気に戻ったときにどこに向かえばいいかわかるようにする。


The point was to stretch myself far, so [that] it is easier in game situations.

 要は、試合の場面で楽になるように、自分を大きく伸ばすことだった。


The change had altered him physically, so [that] he seemed to have shrunk inside his clothes.

 その変化により、彼は肉体的にも変化し、服の中で縮こまっているように見えた。


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*that 節を主語に立てる時は that は省略出来ません。


It became clear that I hadn't been able to convince Mike.

 私がマイクを説得できなかったことが明らかになった。

→ That I hadn't been able to convince Mike became clear.

 この that は省略出来ません。名詞節である事を示すマーカーですので欠かせません。


cf.

It's not clear whether the incident was an accident or deliberate.

 その事件が事故であったか故意であったかは明らかではない。

→ Whether the incident was an accident or deliberate is not clear.

*こちらも whether は略せませんね。



*that の意味用法に付いては後日纏めて扱う予定です。






Better Late Than Never - An Acquired Taste (Episode Highlight)

Better Late Than Never 2018/01/05

https://youtu.be/zPkslSO9ko4


NBC's  hit  series  "Better  Late Than Never" is back with more fun, comedy

and  adventure  as  the  five  globe-trotting stars - Henry Winkler, William Shatner,

George  Foreman, Terry  Bradshaw and comedian Jeff Dye - set off on a wildly

entertaining j ourney  to  Munich, Berlin, Lithuania, Sweden, Barcelona, Madrid

and Morocco.

NBCの大ヒットシリーズ「ベター・レイト・ザン・ネバー」が、さらに楽しく、コメディとアドベ

ンチャーを加えて帰ってきた。世界を飛び回る5人のスター、ヘンリー・ウィンクラー、ウィ

リアム・シャトナー、ジョージ・フォアマン、テリー・ブラッドショー、そしてコメディアンのジェ

フ・ダイが、ミュンヘン、ベルリン、リトアニア、スウェーデン、バルセロナ、マドリード、モロ

ッコへの愉快な旅に出発する。


as = where, in which 番組内容を紹介する時には as を使うのが定番です。

世界一臭いと言われるスウェーデンのシュール・ストレミングの缶詰に挑戦します。





i  諺に於ける省略


*諺、掲示、見出しなどば簡潔で印象に残り、記憶し易くさせることが目的ですので省略が多く用いられます。

*企業のCMのキャッチフレーズなども同様です。

*音韻要素も重視されます。


Spare the rod, and spoil the child.

 むちを使わないと子供がだめになる。(→かわいい子には旅をさせよ.)

→,and [you will] spoil.


Better late than never.

 しないよりは遅くともやった方がよい。(→ 遅くともなさざるにまさる )

→[It is] Better [to be] late [in doing it] than  never  [to  do  it].)

*この late を人生の晩年の意味に解釈することも可能です。


Out of sight, out of mind.

 見えなくなると忘れてしまう。(→去るもの日々に疎し)

→[If a man is] Out of sight, [he will go] out  of  mind.


*諺の場合、覚え易くするためにリズムや韻(頭韻,押韻)の要素も加えられます。


Better bend than break.「負けるが勝」 (→[It is]  Better  [to]  bend  than [to] break.) に於いては、

Better bend than break,  [b]の音の頭韻ですね。



Nothing venture, nothing have.

→ [If one takes] no venture, [one will] have nothing.

 冒険無しでは何も手に入らない。(→虎穴に入らずんば虎児を得ず)


No pains, no gains.「苦労なしにもうけなし。」

→[If one takes] No pains, [one will have] no  gains.

= Without pain, you'll gain nothing.


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類似表現


No coffee, no life.

= Without coffee, I can't live.

*最初の No は、もし〜が無ければ、の意味になります。


*珈琲が無い人生なんて(面白くも無い)、の意味に解釈する日本人が多く、ちょっと洒落たセリフと考えて居る模様です。

*しかし、life を<人生、生活>では無く、<命>に解釈する事もできます。

*そうすると、珈琲を飲まずしては生きて行けない、朝も起きられない、俺はどっぷりカフェイン中毒だ(註:塾長のこと!?)、のダイレクトな意味になりますし、native は寧ろそう捉えるでしょう。


No oxygen, no life. 酸素が無ければ命はない。

*これを酸素の無い人生なんて(退屈だ)、と解釈する者は居ない筈です。


*前にも触れましたが、ラテン語の Carpe diem、カルペ・ディエム 今日を掴め、を社名などにしている企業などがあり驚いた事が有ります。

*これは、先の事などなにが起きるか分からないし心配してもなにもならない、今この瞬間を精一杯楽しめ、せいぜい享楽せよ、の意味ですが、明日のこと、先の事を考えて今日を無駄にせずに精一杯生きなさい、とは真逆の発想です。

*まぁ、キリギリス vs. アリ、の生き方です。

*企業名、或いは商品名などを横文字で命名する前には、語学に詳しい者に必ず確認し、ウラを取るべきですね。


*この社名は、飲食・娯楽・風俗業などには好適とは思いますが。

*仮にホスピスにこの名が付けられていたら、explicit = openly expressed without reservations; unreserved 露骨過ぎるでしょう。


No drink, no drive.

= Without drink, I can never drive.

 酒無しでは全く運転できんよ

*これを<呑んだら乗るな>の意味で誤用した標識があると話題になりました。


Don't drink and drive.

= Don't (drink and drive).  (呑んでそのあとで運転する)のは止めろ、と表記べきです。