英文長文読解 短期集中 個別指導 

KVC Tokyo  英語塾

                               




























塾長のコラム 2021年5月15日   時間を表す表現 過去@







時間を表す表現 過去@




2021年5月15日

皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。

 時間を表す表現について扱います。時間に関する多様な表現がすぐに脳裏に思い浮かぶまでになると、英語の表現の幅が格段に豊かになると思います。時間の流れの中で生きている我々には、時間に関する様々な表現は寧ろ身に付けるべき必須の表現であるとも言える筈です。現在、過去、未来、期間、特定の時まで、特定の時、timeを使った表現などに分け、解説して行きましょう。過去に纏わる表現の第1回目です。

以下参考サイト:

https://dictionary.cambridge.org/









過去を表す表現



https://dictionary.cambridge.org/ja/topics/time/in-the-past/


   ago, any more, anymore, back,  back in the day, before, before the Flood, bygone, day, departed dim, dim and distant, dot, ex, flood, former,  formerly, from/since the year dot, go, go by, good, historically, history, just, lapsed, last, late, lately, latterly, long, many, moons ago, memory,  mist,  moon, more, no longer, of late, of old, old, once, once upon a time, one-time, only, other, paleo, past, previously, put/turn the clock back,quondam, recency, recent, recently, retro, rewind, rewind the clock,  sometime, step ,step back (in time), the dim and distant past, the good old  days, ithe mists of time, the old days, the status quo ante, the week/month/year before last, the year dot, then, time, use, used, water water  under the bridge, week, within your memory, year, yesterday, yesteryear, yore


 これらを利用した表現について今回から解説して行きます。周辺の表現についてもこの際見て行きましょう。







Million Years Ago - Adele ( Lirik dan Terjemahan )

2019/10/16 Lirik Barat Aja https://youtu.be/NUhI1f-ZbqU


インドネシア語の翻訳入りです。平易な英語表現が使用され、また歌い易い曲ですね。カラオケ

の定番に如何でしょうか?1960年代の雰囲気ですが、2015 年発表の曲です。日本人は仏教

的無常観から全てが過ぎ去り消えゆくことは(一応は)理解していますが、神にすがる以前の

西洋人の人生に対する儚(はかな)い心情が良く出ていると感じます。






ago

・back in time from the  present

 現在から時間的に遡って、〜前に

Ago follows expressions of  time 

 (時に前置詞+) 時間表現の名詞+ago の語順で、〜前に、の意の副詞句になります。


He left the house over an  hour ago.

 彼は1時間以上前に家を出た。


The dinosaurs died out 65  million years ago.

 恐竜は6500万年前に死に絶えた。


cf. to die out

= to become extinct  絶滅する

extinct 絶滅している ⇔  extant 現存の、現生の


Long ago /A long time ago, there lived a girl called  Cinderella.

 ずっと昔にシンデレラと呼ばれる少女が住んでいました。

 (there は there was の there と同じで、特定の場所を指す<そこに>の強い意味は有りません)


Electrical goods are almost double the price they were   a few  years ago.

 電気製品は2,3年前のほぼ2倍の価格です。

→Electrical goods are almost double in the price they were   a few  years ago.

 電気製品は価格に於いて(価格的に)2,3年前のほぼ2倍です。

= The price of electrical goods are almost twice as high  as  that a few years ago.


*英語には<価格的に>を一語で表す言葉がありません。


*最初の文章 (Cambridge Dictionary 収載例文)で、electrical goods = the  price となっています。例えば this electrical good =  $1,000 なら正しいのですが。日本語を直訳した様な論理的におかしな文ですが、慣用的表現として全く普通に利用されます。 formal な文章では控えた方が良いでしょう。まぁ、日本語でも、<その冷蔵庫は2倍の価格です>など普通に表現しますので余りウルサいことは言えませんが。要点として、<Electrical goods>  < almost  double  the price>  <a few  years ago> が耳に入る様に喋れば足ります。「電化製品」 「2倍の値段」 「2,3年前」 これらの語句を易しい動詞などを用いて適当に繋げれば会話では十分に通じる訳です。



 以下慣用表現として覚えて下さい:

be double the price of (that) 〜の2倍の価格だ

be double the size of (that) 〜の2倍のサイズだ

be double the amount of (that) 〜の2倍の量(数)だ

be double the extent of (that) 〜の2倍の規模だ


cf. double

= twice as large, heavy, strong, etc.;

twofold in size, amount, number, extent, etc.

サイズ、重さ、強さ、量、数、規模が2倍の


a new house double the  size of the old one

 古い家の2倍サイズの新たな家

→a new house which is double the  size  of  the  old one

= a new house whose size  is twice as  large  as  that  of  the old one







Le salaire de la peur (1953) Bande Annonce VF [HD]

2017/11/14 Le Projectionniste

La bande annonce originale HD du film de Henri-Georges Clouzot

avec  Yves Montand, Charles Vanel et Peter van Eyck.

https://youtu.be/ArwhGYrOWXA


『恐怖の報酬』 1953 年。塾長はレーザーディスク版を持って居ますがこちらの方が

遙かに画質が良好です。英語版タイトルは The Wages of Fear です。





cf.

price 商取引する時の値段

charge 手間・労力に対して支払われる金額・料金

fare 乗り物の料金

cost 手間・労力などに支払われる必要原価、経費

toll 通行料金 highway toll 高速料金

tax 税金  consumption tax 消費税

fee (専門技能の1件ごとの)謝礼(金)  legal fees  弁護士費用、  school fees  授業料、 an admission fee  入場料.

pay 報酬、給料

wages 短期労働、肉体労働への賃金

salary 知的・専門的な仕事への賃金


He earned a salary of  $90,000 for the  dangerous  services  performed.

 彼はその危険な役務に対して9万ドルを稼いだ。


Le salaire de la peur 『恐怖の報酬』 英題 The Wages  of  Fear (1953年製作、クルーゾー監督のスリラー映画)

 これは、恐ろしい仕事に対してゼニの報酬を受けるのではなく、ニトログリセリン運搬の仕事に対して、お金では無く恐怖と言う名の報酬が支払われた、との意味です。

l

*生きて行くだけでもあれこれゼニが掛かりますね・・・。

*ゼニ勘定にまつわる表現を纏めて後日コラム化する予定です。




ago (つづき)


"Where's my pen? It was on  my desk a minute ago."

 僕のペン知らない?1分前に机の上に有ったんだけど。


Twelve thousand years ago, our ancestors were primitive  savages living  in  caves.

 2万年前には我々の祖先は原始人で洞穴に住んでいた。


We made the booking three  months ago.

 我々は3ヶ月前にそれを予約した。


cf. make a booking  予約する

= make a reservation

 cancel the  booking 予約を取り消す

= cancel the reservation


It all happened so long ago  that it's just a blur to me  now.

 昔の出来事なので今の私にはぼんやりとしているだけだ。

= It all happened long ago, so  it's just a blur to me  now.


Your mother called  about  an hour ago.

 1時間ぐらい前に君のお母さんから電話があったよ。


Some time ago I read a book  about that.

 ちょっと前にそれについての本を読んだよ。

*some が日本語の<ちょっと>の語感に似ています。


quite some time ago

かなり以前に

= quite a long time ago

*quite は意味的には some time ago の句全体に掛かりこれを強めると考えるべきです。quite + some では、可なり数日前?で意味が取れません。


Are you still seeing Vivian? No, we stopped seeing  each  other a  long  time  ago.

まだビビアンと会ってるの?いや、互いに会うのはだいぶ前に止めたよ。


There have been reports of some localised fumarole  activity  during  the  past 100 years, and a new lava flow broke out only 20 years ago.

 過去100年の間に局所的な噴煙活動は何度か報告されているが、僅か20年前には溶岩流が1度起きているのだ。

 (and は驚き、意外性を籠めた用法と考えて良いでしょう)


Whilst the events described in this book took place several  decades  ago,  they remain uncannily contemporary.

この本に記述されている出来事は数十年前に起きたことだが、それにも拘わらず、気味の悪いことにそれらは今日的で有り続けている。

 (昔のイヤな出来事だが今風の出来事の様だ、今起きたと言っても通じる)


cf. whilst

while の英国用法、〜しながら、〜の一方

whilst を文頭に置き。譲歩の従属節 〜とは言え、〜にも拘わらず、を作る。

= although


cf. uncannily

in a way that is uncanny (= strange and  mysterious)

 気味の悪いことに、薄気味悪いことに


Her predictions turned out to be uncannily  accurate.

 彼女の予言は気味の悪いほど正確だった。


His new girlfriend looks uncannily like  his  ex-partner.

 彼の新たな恋人は以前の恋人に気味の悪いほど似ている。


Uncannily, he knows all about Anna, and urges her to cancel the wedding.

 気味の悪いことに、彼はアンナについて全て知っていてその結婚を止めるように彼女に説得している。








Adele - A Million Years Ago/Chopin's Waltz Op.64 No.2 - DAVID DEYL

2016/10/03 David Deyl https://youtu.be/oMXr7yltmJk


DAVID DEYL が Chopin's Waltz Op.64 No.2 の曲想に触発され Adele の曲にアレンジ

を加えました。塾長はまだ熟成度が不足する様に感じましたが皆さんは如何でしょうか?




Yuja Wang plays Chopin : Waltz in C sharp minor, Opus 64 No. 2

2014/05/15 MrOsomatsu Frederic Francois Chopin :

Waltz in C-sharp minor, Opus 64 No. 2 https://youtu.be/b_E51SV0Zus


ついでにこちらの動画も。ちょっと甘めのショパンですが、人生の儚さを巧みに表現しており

演奏として大変秀逸と感じました。軽い導入から入り聴き手の心をしっかりと鷲づかみにし

ます。弾き手の感性の豊かさに感嘆せざるをえません。塾長はピアノ演奏を聴くのが趣味で

CDなども数百枚抱えていてまだ開封していないのも多い現状ですが!動画の演奏シーン

が入ると音質云々へのこだわりが正直吹き飛びますね。まぁ、持論ですがショパンを弾か

せればピアニストの感性がモロバレです。






cf. ago の語源

https://www.etymonline.com/word/ago

ago (adj.)

"gone, gone by; gone away," early 14c., a shortened form of  agon " departed, passed away," past participle of a now-obsolete verb ago, agon  "  to  go, proceed, go forth, pass away, come to an end," from Old  English   agan. This was formed from a- (1) "away" (perhaps here used as an  intensive prefix) + gan "to go" (see go (v.)).

As an adverb, "in past times" (as in long ago) from late 14c. The form   agone is now obsolete except as a dialectal variant.


 形容詞としては、古英語の動詞 agan (a = away, gan = to go) から派生して現在では死語となった動詞 ago, agon (行く、逝く、前に進む、終わる)の過去分詞 agon の短縮形で14世紀早期には<過ぎ去った、逝った>の意に。

 副詞としての<過去に、昔に>の意味は14世紀後期から。agone の形は現在では方言の地方変異を除いては死語となっている。


go  away  <過ぎ去る> の意味の動詞が死語化して副詞として生き残っている訳です。原義通りに日本語に訳せば、two years ago は<過ぎ去ること2年>と言う語感でしょう。もしも学生が ago をこの様に訳したら、コイツは只者ではないと塾長も身を引き締めます・・・。


*:現在でも日本の地方に昔の単語や発音が遺されているのが散見されます。例えば、みづ 水の<づ>は、本来は da di du de do の、どぅの発音ですが、四国の山奥に居住する方々は今でも midu みどぅ と発音するそうです。他にも平安時代の語彙が秋田県でまだ利用されているなど塾長は聞いたことがあります。まぁ、英国でも地方語、即ち方言にそれが遺っているとの話ですね。